研修医の痴漢否認事件
刑事|痴漢と無実を争う方法|無実になるかどうかの判断と弁護士の役割
目次
質問:
先日、26歳になる研修医の息子が電車内で、たまたま目の前にいた女性の臀部をスカートの外側から触る痴漢行為をした容疑で現行犯逮捕されました。息子は痴漢行為自体を否認しているらしく、結局、勾留決定が出て、引き続き警察署に留置されることになりました。息子は当番弁護の弁護士を弁護人に選任しました。しかし、弁護人になった弁護士は、裁判で無実を争うからと言って何もしてくれません。息子が出勤していないことで、勤務先の病院は大騒ぎになっています。息子は何時になったら警察署から出てこられるのでしょうか。また、息子はどうなってしまうのでしょうか。なお、息子には一昨年と昨年に、それぞれ今回と同様に痴漢で捕まった前歴があり、いずれも被害者との示談が成立して不起訴になっています。
回答:
1.息子さんの場合、痴漢行為自体を否認しているということですが、このまま何もせずにいると、最大で20日間勾留された上、公判請求されて実刑判決となり、これに伴い、刑務所への服役、医師資格の剥奪、職場の解雇、医師としての社会復帰不能、実名報道、不名誉な記事の拡散等々、重大な不利益を被ることが予想されます。
2.無実の主張を貫いた場合に予想されるこのような不利益の大きさに照らせば、弁護方針として無実主張を選択するのであれば、現時点で息子さんと十分協議した上、慎重な検討を行うべきです。また、もし本当に無実を主張する方針なのであれば、当番現在依頼している弁護士は必要な弁護活動を何ら行っていないことになります。
3.痴漢事犯においては、被疑者が実際は痴漢行為を行っているにも拘らず犯行を否認する例が非常に多く見受けられます。経験のある弁護士であれば、被疑者が真実を語っているかどうかはすぐに判ります。直ちに依頼している弁護士に接見の際の協議内容等の詳細を問い合わせて下さい。当番弁護士が息子さんに十分な事情聴取・説明・協議をしたのか、刑事弁護人としての能力・意欲を有しているのか、しっかり見極める必要があります。4.もし、息子さんが実際に痴漢行為を行っているのであれば、直ちに犯行を認める旨の上申書を作成し、検察官に対する釈放要請、裁判所に対する準抗告の手続を行うべきです。また、被害女性との示談交渉を進め、十分な被害弁償を行い、被害者の宥恕の獲得に向けて全力を注ぐべきです。同種前歴が複数件ある場合でも、示談が成立すれば、不起訴処分となる可能性が十分残っています。不起訴処分となった場合、上記のような重大な不利益は回避することができます。
5.弁護人の活動に疑問を持った場合、セカンドオピニオンを求める意味でも、直ちに相談に乗ってくれる弁護士に相談されることをお勧めいたします。
6.冤罪容疑に関する関連事例集参照。
解説:
1.(息子さんの置かれている状況)
息子さんには、都道府県の迷惑防止条例違反の嫌疑がかけられていると考えられます。息子さんは現行犯逮捕されているとのことですが、刑事訴訟法上、罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるとして逮捕された被疑者については、身柄拘束から48時間以内に事件が警察から検察官に送られた上、送検から24時間以内(逮捕と合わせて72時間以内)に検察官において裁判官に被疑者の勾留を請求するか被疑者を釈放するかを決定することとされています(刑事訴訟法203条1項、205条1項・2項・4項、216条)。検察官の勾留請求が認められた場合、原則10日間(刑事訴訟法208条1項)、検察官が終局処分の決定にあたってさらに取調べや証拠収集をする必要があると判断した場合、さらに10日間身柄拘束が続くことになります(刑事訴訟法208条2項)。したがって、息子さんには勾留決定が出ているようですが、息子さんはこのまま何もせずにいると、最大で20日間(検察官により公判請求された場合はさらに長期間)、勾留が続く可能性があります。
そして、迷惑防止条例違反の場合、被害者との示談が成立しない限り、たとえ初犯であっても略式起訴(刑事訴訟法461条)された上30万円程度の罰金に処されることが通常です。もっとも、略式起訴は被疑者の同意が必要とされる手続きであり(刑事訴訟法461条の2、462条2項)、被疑者が犯行を否認している場合に略式手続となることは考えられないため、検察官が痴漢被害に遭ったとされる女性の証言等により息子さんの有罪を立証することができると判断した場合、息子さんが犯行を認めない限り、公判請求されることになると考えられます。特に、息子さんには過去3年以内に同種前歴が複数あるとのことであり、検察官としても、当然常習性を疑っているはずです。そして、常習性の存在は、検察官の終局処分決定の上でも、刑の量定の上でも、特に悪い情状として考慮されることになります。したがって、このまま何もせずにいた場合、息子さんは公判請求されるであろうことがほぼ確実視されると言ってよいでしょう。
公判請求された場合の見通しですが、息子さんが無実の主張を貫く場合、無罪となればそれで刑事手続は終了しますが、有罪となった場合(検察官主張の公訴事実が認定された場合)、息子さんが無罪の主張を続けていることは息子さんに反省の態度がないことを示す事情として、常習性の存在と同様に、量刑上不利益に考慮されることになります。具体的には、懲役1年程度の実刑(執行猶予が付かない懲役刑)になるのではないかと思われます。実刑判決が確定した場合、息子さんは刑務所に服役することになります。
また、息子さんは医師ですので、有罪判決が確定すると厚生労働省に通知が行き、刑事手続きとは別に、厚生労働省の部会である医道審議会と呼ばれる機関において、息子さんの医師免許の取消しや医業停止等の処分を決定するための行政手続が開始することになります(医道審議会の手続きの詳細については別稿に譲ります。)。過去の行政処分の処分例に照らせば、少なく見積もっても、1年以上の医業停止の処分が予想されます(医師法7条2項、4条3号)。
さらに、医業停止等の行政処分を受けた場合、その処分の内容と刑事事件の概要が息子さんの実名入りで報道機関に公表されることになります。行政処分の内容が公表された場合、実名入りの報道記事がインターネット掲示板への書き込み等によりインターネット上に拡散される例も少なからず見受けられます。
当然ながら、このような事態になった場合、息子さんが今の職場に残ることは不可能でしょうし、刑務所で服役した後に就職先を探そうとしても、息子さんを雇おうとする職場はないでしょう。
このように、何もせずにいた場合、息子さんが受けることになる不利益は甚大といえます。
2.(現在依頼している弁護士の弁護方針の妥当性)
(1)無罪を争う場合の勝訴の見込みについて
弁護士は、裁判で無罪を争う方針のようですが、公判まで何もせずに、本当に無罪を勝ち取ることができるのでしょうか。一般論として申し上げると、刑事裁判で無罪となる可能性は極めて低いと言わざるを得ません。
刑事裁判で無罪を主張する場合、検察官が息子さんの有罪を立証するための証拠方法としては、痴漢被害を受けたと主張する女性の証人尋問が考えられます。痴漢事犯の場合、犯罪構成要件該当事実を客観的に裏付ける証拠が存在しないことがほとんどであるため、被害女性の供述が有罪立証の最も重要な証拠となることになります。そのため、本件でも、被害女性の供述の信用性が有罪か否かの帰趨を左右することになると予想されます。
公判廷供述の信用性については、供述内容に具体性・迫真性・一貫性があるか、証言態度が真摯であるかどうか、供述内容が客観的事実と整合しているか、反対尋問に揺らいでいないか、虚偽の供述をする合理的な動機があるか等々、様々な見地から検討されることになります。被害者供述の信用性判断にあたっては、被害者供述のみから有罪認定することの危険性から、特に慎重な吟味が必要となるべきことはいうまでもありませんが、実際上はある程度具体的で合理的な供述がされていれば信用性が肯定され、有罪となってしまうことが殆どです。反対尋問が奏功することも、一般論としては稀です。我が国の刑事裁判は有罪率99.9パーセント以上と言われており、公判請求された場合は、有罪を覚悟しなければならないことが非常に多いといえます。
弁護士は、公判請求となった場合の勝訴の見込みの低さや有罪となった場合の不利益の大きさを息子さんに十分説明し、息子さんにおいてそれらを十分理解した上で方針決定したのでしょうか。息子さんに刑事手続の見通しや有罪となった場合の不利益について如何なる説明をし、どのような協議をしたのか、弁護士に確認することをお勧めいたします。説明が不十分な場合、弁護士が息子さんに対して十分な説明、協議をしていない可能性があります。
(2)初回接見時のあるべき対応
息子さんを嘘吐き呼ばわりするわけではありませんが、痴漢事犯の場合、実際には痴漢行為をしているにも拘らず、身柄拘束による動揺、混乱、恐怖心、自己保身等々、動機は人によって様々ですが、取調べにおいては犯行を否認する供述をしてしまう例が非常に多く見受けられます。経験のある弁護士であれば、被疑者が真実を述べているかどうかは少し詳しく話を聞いてみればすぐに判ります。嘘の説明をしている場合、弁解の内容が不合理であったり、不自然な点があったりするためです。まずは、息子さんと接見した弁護士に、息子さんが真実を述べていたかどうかの心証とその根拠を問い合わせてみることが必要でしょう。もし曖昧な返答しかない場合、息子さんへの聴き取り及び検討が不十分であることを意味します。弁護士に弁護の意欲がないか、実力不足といえます。直ちに接見をし直してもらい、詳細に事情聴取、協議をしてもらうか、新しく信用できる弁護人を選任する等の対応が必要といえます。
接見した弁護士の心証が有罪、すなわち、息子さんが犯行について虚偽の弁解をしていると確信した場合、弁護人としては当然、息子さんに対して、犯行を認めて被害者に謝罪及び被害弁償をすべきことを説得することになります。何時までも虚偽の弁解を続けていても、かえって情状を悪化させるだけであり、息子さんにとって良いことなど何もないからです。そもそも弁護人にすら通用しない弁解が捜査のプロである検察官や事実認定のプロである裁判官に通用するはずがないのです。もし息子さんが本当は痴漢行為を行っているにも拘らず虚偽の弁解をしているのだとすれば、被害者と示談をして不起訴処分を獲得する折角のチャンスを自ら放棄し、身柄を拘束されたまま公判請求を待って、勝ち目のない裁判に臨もうとしていることに他なりません。裁判で有罪となった場合の不利益の大きさを考えても、少なくとも、息子さんを弁護すべき弁護人の立場としては到底考えられない弁護方針です。
(3)無実を争う場合に必要となる活動
仮に息子さんが本当に無実だとすれば、被疑者段階で行わなくてはならない弁護活動があります。それは、起訴するかどうかを決定する権限を有する検察官に対し、息子さんが無実であることを説得し、理解させることです。日本の刑事司法においては、起訴されると99.9パーセント以上が有罪となります。逆に言えば無罪となる可能性がある場合は検察官は起訴しないのです。有罪となるリスクの大きさや有罪となった場合の不利益の甚大さ、刑事裁判の負担の大きさ等を考えると、公判請求を待って刑事訴訟の中で無罪を主張するのでは時期が遅すぎ、被疑者段階で検察官に対して無実の主張を行い、公判請求回避を目指すべきです。そのためには、本来裁判で行うべき無実の具体的主張を被疑者段階で先行して行い、検察官に公訴提起を思いとどまらせる必要があります。
具体的には、弁護人において、息子さんの具体的主張を詳細に聴取した上、詳細な、被疑者本人が作成した上申書なり弁護士が作成した供述調書を、検察官に提出するとともに、捜査機関と協議して被害女性の主張を確認し、その矛盾点(真実冤罪なのであれば、被害女性の主張に必ず矛盾点や不合理な点が含まれるはずです。)を指摘する内容の意見書を作成・提出する必要があります。しかも、身柄拘束期間の制限の関係で、10日間乃至最大でも20日間の勾留期間の間にかかる活動を行わなければならないため、迅速な対応が必要です(起訴前の段階で無実を争う方法の詳細については、当事務所事例集817番をご参照下さい。)。毎日のように接見や検察官との協議、書面作成等を行う必要があり、ゆっくりしている暇などないはずです。
弁護士が息子さんの無実を争う方針であるというのであれば、起訴前に如何なる弁護活動をする予定であるのか、弁護人としての資質を確認する意味でも、一度問い合わせてみる必要があるでしょう。いずれにしても、無実を争おうとしているのに公判まで何もせず漫然と放置するなどということは、検察官に公判請求をしてくれと言っているに等しく、息子さんを弁護する立場としては到底考えられないことです。弁護人に然るべき活動をしてもらうよう強く要請するか、もし弁護士の活動内容に不安を感じるようであれば、新しく弁護人を付け直すことも検討する必要があるのではないでしょうか。
3.(行うべき活動)
無実を主張する場合の活動については、上記2.(3)のとおりですので、ここでは痴漢行為を認める方針を採った場合の活動について説明いたします。
(1)身柄の解放に向けた活動
まず、息子さんは勾留され、警察署に留置された状態にありますので、身柄の解放を第一に考える必要があります。勾留を解く方法としては、①犯行を認めた上で検察官に対して任意の身柄解放を要請する方法と、②裁判所に対して勾留の裁判に対する準抗告を行う方法の2つが考えられます。いずれの場合でも、実務上は被疑者が犯行を認めた旨の供述調書ないし上申書等の書面が必要ですので、弁護人に、犯行を認めるとともに罪証隠滅、逃亡等をしない旨の誓約を内容とする書面を作成してもらい、息子さんに署名・指印してもらうと良いでしょう。
本件の場合、息子さんには同種前歴が複数件ありますので、本来であれば公判請求事案といえます。そのため、検察官の発想としては、厳しい処罰を恐れるなどして逃亡したり罪証隠滅をするおそれが高いと考え、①任意での身柄解放に応じてくれない可能性が高いと思われます。したがって、現実的には、②準抗告の手続による身柄解放を目指すことになるでしょう。準抗告が認められた場合、検察官の勾留請求が却下されることになるため、息子さんの身柄は解放されることになります(刑事訴訟法432条、426条2項)。
勾留の裁判に対する準抗告の申立ては、一般的には認められることが珍しい手続ですが、本件の場合、必要書類を十分に準備した上で臨めば、準抗告が認められる可能性が相当程度あるといえます。被疑者を勾留するためには刑事訴訟法上、被疑者に①住所不定、②罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由、③逃亡すると疑うに足りる相当な理由のいずれかの事情があること(刑事訴訟法207条1項、60条1項各号)及び、諸般の事情に照らして勾留の必要性があること(刑事訴訟法87条1項)が必要とされていますが、事案や犯行態様が軽微であること、息子さんと被害者が面識がないことなどからすると罪証隠滅のおそれがあるとはいえず、息子さんが研修医として病院に勤務していることなどからすると、かかる立場を捨てて逃亡するおそれがあるとも考え難く、加えて前記のような勾留によって生じる息子さんの不利益等を併せ考えると、勾留の必要性があるともいえず、勾留の要件を満たさないことになるからです(痴漢事犯の場合において勾留の裁判に対する準抗告で主張すべき事項の詳細については、当事務所事例集1262番をご参照下さい。)。
必要書類としては、準抗告申立書に加え、息子さん及び両親等の謝罪文、身元引受書、被害者に一切接触しない旨の誓約書、示談のための謝罪金の預かり証等が考えられます。信頼できる弁護士に直ちに準備を進めてもらう必要があります。仮に最初の準抗告が却下された場合でも、その後示談がまとまるなど事情が変更した場合、示談書を添付して再度準抗告をすることが必要です。即日審理の結果準抗告により勾留決定が取り消され釈放の可能性が大きいと思います。
(2)不起訴処分の獲得に向けた活動
息子さんの場合、痴漢の同種前歴が複数件あるため、何ら必要な弁護活動をせず放っておいた場合、公判請求が予想されます。もっとも、息子さんが犯行を認めて深く反省していることが前提とはなりますが、弁護人を通じて被害女性と示談し、十分な被害弁償をし、被害者の宥恕を得ることができれば、公判請求を回避し、さらには不起訴処分としてもらえることも十分に考えられます。痴漢事犯のような被害者が存在する犯罪では、処分の決定にあたって、被害者の処罰感情と被害弁償の有無が最重要視されるためです。ご相談の件のように、過去3年以内に複数件の同種前歴があり、再び痴漢行為をおこなってしまったというケースで、被害者と示談が成立した結果、不起訴処分となった例も実際に存在します。
息子さんは研修医とはいえ医師ですので、前記のとおり、たとえ罰金であっても、有罪が確定すると厚生労働省に通知が行き、医道審議会の審査の対象とされることになります。痴漢事犯の場合における医道審議会の処分例に照らせば、軽微な痴漢行為で略式罰金となった場合で医業停止3か月、懲役刑(執行猶予が付された場合も含みます。)となった場合であれば1年以上の医業停止の処分が予想されます。医業停止期間中は医療行為に従事することができないので、職場との関係で解雇等の処分が予想されるのみならず、臨床研修が受けられないことで将来医師として診療に従事できなくなる等、医師としての将来にもかかわる重大な不利益が生じることになります。
かかる行政処分手続は、刑事手続において不起訴処分を獲得することができれば回避することができるのです。弁護人としては、一刻も早く被害者と示談を成立させられるよう、示談交渉に全力を注ぐべきでしょう。
(3)職場や報道機関への情報提供の阻止に向けた活動
弁護人の活動として意外に行われていないのが、捜査機関による職場や報道機関等への情報提供を阻止するための活動です。これをせずにいると、捜査機関からマスコミに被疑者氏名を含めた事件情報が提供されたり、職場に対しても被疑者の素行調査等の名目で連絡されてしまう例が少なからず見受けられます。そのような事態になった場合に息子さんの受ける不利益は甚大ですから(職場での懲戒処分や、インターネット上に実名入りの逮捕記事が掲載される等。)、出来る限り捜査機関からの情報提供・連絡を回避する必要があります。
具体的には、弁護人に情報提供を回避されたい旨の上申書を作成・提出してもらい、担当捜査官等と協議してもらうことです。あくまでお願いレベルの交渉にはなりますが、弁護人から正式な要請があった場合、捜査機関側も一定の配慮をしてくれることが多いのです(例えば、万が一事件が報道される場合でも、被疑者の氏名や勤務先等が公表されないようにしてもらえる等。)。特に息子さんの場合、「研修医による常習的な痴漢行為」ということで、マスコミとしても報道価値が高い事案と思われますので、迅速かつ抜かりの無い対応が必要です。
4.(最後に)
上記のとおり、息子さんは極めて重大な局面に立たされているといえます。対応を誤ると、刑務所への服役、医師資格の剥奪、職場の解雇、医師としての社会復帰不能、実名報道、不名誉な記事の拡散等々、重大な不利益を被ることになります。少なくとも、無実を主張しておきながら必要な準備・活動を何ら行っていないという状況は、自ら破滅に向かっているに等しいといえます。
直ちに、弁護士に弁護方針の詳細や今後具体的に予定している弁護活動の内容を問い合わせる必要があります。また、本稿記載の活動を行ってもらえるよう強く要請する必要があります。もし弁護士に意欲がなかったり、実力不足であるような場合、新しく別の弁護人を選任し直すことも検討する必要があると思います。弁護人の活動に疑問を持った場合、セカンドオピニオンを求める意味でも、直ちに相談に乗ってくれる弁護士に相談されることをお勧めいたします。
以上